サービス概要
スキャナデータから有効なシグナルの判断や標準化の方法を考慮しながら実験結果の解析を行うのは時間と手間のかかる作業です。
本受託開発サービスでは、シグナルの判定、データの標準化などの基本的な解析はもちろん、アレイの特性、お客様のニーズに沿った各種解析処理(GO分類、検定、パスウェイ解析、等)を簡単なGUI操作で実行するソフトウェアを受託開発致します。
これまで研究者の負担となっていたマイクロアレイ解析に伴うスクリプト作成、ソフトウェアの連携といった煩わしい作業を一掃し、実験からアレイ解析までのターンアラウンド時間を大幅に短縮します。
解析の基本フロー
ソフトウェアの基本フローは以下の通りです。お客様のご要望に応じて柔軟に対応可能です。
- 解析方法の選択
- ファイルの読み込み
- シグナルの判定
ワンクリックで有効なシグナルであるかを判定 - 標準化の実行
ワンクリックで標準化を実行 - 解析の実行
グラフ表示・GeneOntologyでの分類など、解析結果を簡単にビジュアライズ
実装可能な機能の一例
例えば以下のような解析機能に対応可能です。
1.シグナル値での解析、ratio値での解析
一色法チップの場合、シグナル値を利用した解析、ratio値を利用した解析の2通りのアプローチに対応可能です。
2.有効なシグナルの判定
ネガティブコントロールスポットのシグナル値や任意の値を利用して、一定のシグナル値以上のスポットを有効なスポットとして解析を行います。シグナルの閾値のほか、各スポットの有効面積(ピクセル)を条件にした判定を実行させることも可能です。
3.データのビジュアライズ
ヒートマップ、グラフなど、チップの用途/特性に応じたデータのビジュアライズをご提案します。画像で表現されるため、全体の様子が把握しやすくなります。
4.解析結果をパスウェイマップに反映
標準化したシグナルデータ、あるいは、検定結果などを利用して、パスウェイ画像上に発現情報をプロットすることが可能です。
5.プローブのアノテーション情報にアクセス
事前にスポットに公共データベース情報(NCBI、SwissProtのアクセッション情報等)を紐づけておけば、ワンクリックで簡単に、最新公共データベース情報にアクセスすることが可能です。
6.オリジナルシノニム情報の管理
公共データベース情報やお客様オリジナルのシノニム情報を登録する機能を提供します。もちろん、メモ機能として、論文の出展情報などを登録することも可能です。
7.発現パターンによる検索
各スポットの発現プロファイル情報を利用して、距離関数(ピアソンの相関係数・コサイン係数)を利用した発現パターン検索をすることができます。検索結果は相関係数の値として表示されます。
8.検定
二標本検定(t-検定法)、多重検定(Kruskal-Wallis法、Tukey法、Dunnett法、Williams法)など、多くの検定法に対応可能です。
9.GeneOntologyによる分類
事前にアレイスポットに関連付いたGeneOntologyの情報をNCBIより取得して、有効なシグナルのGeneOntology分類を確認する機能を提供可能です。
10.クラスター解析
ピアソンの相関係数・コサイン係数・スピアマンの順位相関係数を利用したクラスター解析を実行する機能を提供可能です。クラスター解析を実行する際には、対数変換したデータ・Zスコア処理をしたデータを利用することが可能です。デンドログラムは双方向、遺伝子方向に表示することができます。