2. 連鎖不平衡解析 (Linkage Disequilibrium Analysis)

連鎖不平衡解析

連鎖不平衡:
ある遺伝子Aと遺伝子Bがあった時に、そのハプロタイプの頻度がそれぞれのアレル頻度の積からずれるという 確率論的な現象です。分かりやすく言えば、集団の保たれ方(組みかえの無さ)の指標です。

AとBがまったく無関係な遺伝子で、互いに独立であればAとBから成るハプロタイプの頻度はAとBの 対立遺伝子頻度の積から計算できるはずです。

しかし何らかの都合でAとBが関わりあいを持ったまま遺伝する場合、 つまり互いに独立ではないならばハプロタイプ頻度は対立遺伝子頻度の積からずれてしまうわけです。

「ありふれた疾患共通変異仮説(common disease common variant hypothesis)」 が正しければ疾患の変異と周辺の変異には強い連鎖不平衡が存在し、これ利用して疾患関連遺伝子群を探し出すことが可能と考えられています。

〔例〕
連鎖不平衡

この場合、疾患関連遺伝子XがB1と同一染色体上に存在することで疾患を発症するとします。患者では祖先からXとB1が同一染色体上に保持され、組換えを起こしていません。このB1とXの関係を「連鎖不平衡」と言います。

連鎖不平衡は「ハプロタイプ頻度が対立遺伝子頻度の積からすれる現象」と定義されます。

関連項目