生活習慣病 ソフトで危険度推定 ダイナコム 各種データ統計解析

日刊工業新聞より

生活習慣病 ソフトで危険度推定
ダイナコム 各種データ統計解析

【千葉】ダイナコム(千葉県茂原市、藤宮仁社長、0475・25・8282)は、健康診断の検査データや生活習慣に関する情報などをもとに、生活習慣病のなりやすさを推定するソフトを開発、近く発売する。各種の情報を統計解析し、疾患に関連する情報の抽出と疾患予測モデルを作成する。価格は1セット50万円。大学や企業の研究室などを対象に、初年度100セットの販売を目指す。

大学・企業の研究室に販売
「HealthSketch」(ヘルスケッチ)は、テキスト形式やエクセル形式の各種データをそのまま取り込んで解析できる。データは、年齢や血圧、コレステロール値、飲酒・喫煙習慣など任意に設定できる。

データ分布の中心や散らばり具合などがわかる基礎統計量解析や、データの類似性が高い検体をまとめるクラスタリング解析、データの数値と疾患発生の関連が分かるロジスティック回帰分析などの機能があり、それらの結果をもとに、どの病気になりやすいか予測モデルを構築できる。

東京大学医科学研究所の井ノ上逸朗客員助教授と、千葉大学医学部の羽田明教授がデータ収集と解析・評価で協力した。同社は、遺伝子のわずかな差から病気にかかわる遺伝子を探すソフト「スニップアライズ」をすでに商品化しており、将来的にはヘルスケッチと統合してさらなる精度アップを実現する方針だ。