日刊工業新聞より
第6回千葉県ベンチャー企業経営者表彰
受賞企業にみる起業家精神的確な読みで市場開拓 エム・ジー・エス・ジャパン
研究機関から厚い信頼 ダイナコム(前半部省略)
全社員の過半数を生化学系の修士課程修了者で占めているのが、今回入賞したバイオベンチャーのダイナコム(千葉県茂原市茂原643、藤宮仁社長)。国内でも数少ないバイオインフォマティクス(生命情報科学)専門の企業であり、国や大学の研究機関などに注目されている有力企業だ。ヒトゲノム(全遺伝情報)解読が一段落し、新薬や治療への期待が高まるなか、同社は研究対象の遺伝子情報をデータベースと高速で照合する「遺伝子配列管理システム」を開発。病気との関連性が指摘されている「スニップ」の解析、デオキシリボ核酸(DNA)チップ設計など、バイオ産業を支える支援ソフトも相次いで製品化している。
ソフト開発で培った技術力を背景に、東京大学や財団法人国際科学振興財団の情報システムなどの受託開発を手がけるほか、理化学研究所などに社員を常駐させるなど、研究機関からの信頼も厚い。
藤宮社長は「実績も上がっており、5年以内に株式上場したい」と意気込みを見せている。