日刊工業新聞より
DNAサンプル データ管理を自動化 ダイナコムがシステム
【千葉】ダイナコム(千葉県茂原市八千代2の4の11、藤宮仁社長、0475・25・8282)は、デオキシリボ核酸(DNA)解析に必要な大量のDNAサンプル情報を実験用プレートごとに管理できるシステム「プレートナビゲーター」を15日に発売する。
遺伝子のわずかな差である「スニップ(一塩基変異多型)」を調べ、創薬や治療に役立てようとする研究が本格化し、人手に頼っていたデータ入力や管理の自動化が求められていた。価格は28万-75万8000円。発売後1年間で100セットの販売を目指す。
新たな治療のカギとなるスニップは、世界で約30万個、日本人固有のものが約11万個判明している。だが、実際にわずかな個人差を見つけてデータ解析するには、1人当たり数千個単位でスニップを照合しなければならない。
これまで研究用に抽出、増幅したDNAを96個分のサンプルを保管できるプレートに収めていたが、データ量の増加に伴い手作業による抽出、データ管理が限界となってきた。また、抽出したDNAサンプルも希釈した濃度ごとに解析する必要もあった。
同社では384個分のDNAサンプルが収納できる実験用プレートに対応。入力ミスをなくし数百個単位でデータ管理できる。使用したプレートにバーコードをはり、DNAの残量などに管理、抽出時に試薬の濃度計算も行う。
対応機種はウィンドウズ98、同NT4・0、同2000など。