日刊工業新聞より
独創技術で市場開拓 元気いっぱいのバイオベンチャー
期待集めるバイオインフォマティクスダイナコム 社長藤宮 仁氏
もう1社はバイオインフォマティクス(生命情報科学)の先端を走るダイナコム(茂原市)。
同社は遺伝子の配列を自動的に分類するシステム「ダイナクラスト」を開発、DNAの類似配列のグルーピング処理時間を従来の2倍にスピードアップさせたのに続き、年内にも東大医科学研究所の指導を得て、SNP(1塩基変異多型)の解析システムを開発する。国内に先がけて開発したダイナクラストはネットワークに接続されたパソコンから送られてくるDNAの配列情報を相互に比較して、似た配列をもつDNAをグループ化して管理するもの。95年の設立以来、東大や国立研究機関、ヘリックス研究所などと取引し、売り上げも順調に増加。藤宮社長は「SNPの解析ソフトの開発など遺伝子の解析を中心に、SNPおよびタンパク質の機能解析へと事業領域を拡大させ、05年には株式を公開する」と意欲的だ。